シロリムス治療の医療費助成(軽症高額該当)について
リンパ管疾患に効果があると言われているシロリムス、試してみたいと思われている方やすでに内服中の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
シロリムスは2021年9月から保険適応になりましたがそれでも高額な薬剤なので服用を始めたり続けることに医療費への不安があるかもしれません。
現在、医療費助成は特定医療費(指定難病)助成制度や18歳未満対象の小児慢性特定疾病医療費助成制度や高額療養費制度、医療費控除、その他いくつかありますが、ここでは特定医療費(指定難病)助成の軽症高額該当について詳しくお伝えしたいと思います。
軽症高額該当とは?
特定医療費(指定難病)助成制度は難病の診断を受けなおかつ重症度を満たす場合に受けられます。ですが、重症度を満たさず認定されない方もいます。
その場合に重症度を満たさないが医療費が高額な場合に認定される軽症高額該当というものがあります。
認定基準は
・指定難病「リンパ管腫症・ゴーハム病」「巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)」
と診断されていること
・申請月より過去1年以内に難病でかかった医療費が総額33,330円(3割負担ならだいたい1万円)以上の月が3回以上あること
です。
認定されれば都道府県や政令指定都市で指定を受けた「指定医療機関」において難病でかかった医療費が月0〜3万円(世帯収入による)までの自己負担額ですみます。
申請先や必要書類などは都道府県ごとに異なるために各々の居住地の保健所やホームページで確認していただければと思います。
申請の流れ
具体的な申請手順の一例です。(居住地や家族構成等により異なるので注意が必要です!)
提出書類
・臨床調査個人票(診断書)
都道府県または政令指定都市から指定を受けた「難病指定医」に書いてもらう。(別途書類代がかかります)
・申請書
・患者と被保険者の保険証のコピー
・世帯全員の住民票のコピー
・世帯の所得を確認できる書類(世帯の課税状況の確認書類)
(マイナンバーカードのコピー提出で省略できる書類あり)
・月に総額33,330円以上払った医療費の明細書のコピー
※人工呼吸器装着者や世帯に特定疾患医療費または小児慢性疾病医療費の受給者がいる場合などに提出が必要な書類もあります。
これらを保健所に持参又は郵送します。
申請から認定まで3ヶ月程度かかります。
審査の結果認定されると特定医療費(指定難病)受給者証が発行されます。
有効期間は申請日から1年間で更新していく形になります。
また、認定されれば申請日以降に多く支払った医療費の払い戻しもできます。
参考
指定難病患者への医療費助成制度のご案内 (難病情報センター)
【記者 bloomさま】
保険適用が認可され、シロリムスを病院で紹介された方もいらっしゃるかと思います。
シロリムス(ラパリムス錠®️)は1錠の薬価が1308円と高額で、長期内服を考えると医療費が気になりますよね。
小児さんは自治体の小児医療が使えたりしますが、大人の場合3割負担でもラパリムスだけで月万単位の薬剤費がかかる※ことになります。
※実際は副作用対策の口内炎の薬等を処方されたりもしますので薬局でお支払いされる金額は更に増額されるかと思います。
そうなると治療効果を試したくてもなかなかお財布に厳しくなる…というジレンマに陥りますが、難病認定がなくても『軽症高額該当』制度を使って負担を軽減し、安心して治療を受けることができます。
こうした制度について、治療を考えになられる際の一助として主治医の先生とぜひご相談されてください。また、申請については都道府県によって若干の違いがみられるようですので、bloomさんも書かれてます通りお住まいの自治体をお調べくださいね。
ややこしい制度について、また、実際の申請の流れについてまで、とってもわかりやすくまとめてくださり、秀逸な記事にしてくださったbloomさん、ありがとうございました♡
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また、この制度をお使いの方や、ほかの助成をお使いの方の体験談、シロリムス治療の体験談も募集しております!
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